現金ばかりの日本人の家計が将来的にヤバい理由

残念ながら日本人は金融リテラシーが低い


私は趣味と実益を兼ねて投資をしていますが、大多数の人は(特に日本人は)投資に対してはネガティブな感情を抱いていると感じています。

ひふみ投信で有名なレオス・キャピタルワークスの藤野社長も、自らの書籍で日本人の金融リテラシーについて自らの見解を述べています。
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金融リテラシーが低いことで何が困るのか、今回はこの事について考えてみます。






日銀の資料が示す日本人の現実


日本の金融資産


日銀の資金循環速報によると、日本人の家計の金融資産のうち、現金の占める割合は6月時点でなんと971兆円、比率は52.5%に達するそうです。


それに対して株式や投信のようなリスクの高いとされる資産はたったの15%です。

現金の保有比率に比べるとずいぶんと少ない印象を受けます。

そして、これは全体の平均なので世代によっても金融資産の多寡によっても変わるでしょう。

実際、金融資産なんか現金以外一つも持っていないという方も多いのではないでしょうか。



欧米諸国との比較



これに対して、同じく日銀が公開している日米欧の比較を見てみると、現金保有率の大き目なユーロ圏と比較してみても、日本人の現金の保有比率の大きさが目につきます。



冒頭の藤野氏の書籍では、ユーロ圏の保険商品は投資商品としての側面が強いとの記載がありました。

この事を信じるのであれば、やはり先進諸国と比較しても日本人のリスク資産は低いと言えます。


さて、なんでこんなことになっているのでしょうか。

そして、これの何がいけないのでしょうか。


日本人の家計資産が抱えるリスクについて



なぜ現金保有比率が高いのか



日本人の現金保有比率が高い理由の一つは、この国の治安の良さがあると考えます。

参考1:司法制度への市民信頼度
参考2:殺人事件の発生率

*いずれもグローバルノート様より

殺人発生率は203カ国中194位、司法への市民信頼度は同11位です。


この数字だけで論じるのは乱暴かもしれませんが、世界の中でもかなり安全であることは間違いないと思います。

なおかつ何かあった時には司法が何とかしてくれると考えている人も多い…要するに、平和だとみんな考えている可能性がある。


また、ドルほどではないにしても円は強い、とニュースなどで聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。


これだけの要素と、失わせた20年とも言われる長い景気低迷が重なって、今日の状態が出来上がっていると考えます。


現金特有のリスクとは



金融資産を考えるときは必ずリスクとリターンを意識すると思います。


株や投資信託は資本主義経済の中に自らの資産を流すためのツールですので、当然リスクはあります。


例えばS&P500の期待利回りは平均6.8%と言われています。


保険も昨今高い手数料や低い利回りが問題視されていますが、それでも利回りは存在します。


生命保険控除の枠がありますので、掛け金が少ないほど利回りは高くなると言えるでしょう。


現金はどうでしょうか。


日銀の預金金利調査の結果によると、普通預金の平均預金金利は0.001%だそうです。


こんなもん正直誤差です。

そしてIMFの10月時点のレポートによると、日本の2018年のインフレ率は推計1.2%、2017年は実績0.468%です。


これはすなわち、預金金利の数百倍または千倍近いスピードで、銀行やタンスに眠っている現金の価値が目減りしている事に他なりません。


仮にこのインフレ率が続くと、約60年後、自分たちの孫子に財産を残してあげようと思っても、その預金の価値は半減しています。


何も考えずに預金さえしていれば安心、と思っている方はこの事実を重く受け止める必要があります。


シミュレーションしてみました



・リスク資産の利回りを6.8%とする。

・現金預金の利回りを、日本-1.2%、アメリカ-2.4%、ドイツ-1.8%とする。

・保険は商品や債券はものによって利回りも手数料もバラバラなので今回は考えない。


こんな前提で、もし日本人、アメリカ人、ユーロ圏代表でドイツ人がそれぞれ100万円持っていた場合、10年後どうなるのか、シミュレーションしてみました。


日本人:111万8000円
アメリカ人:168万5400円
ドイツ人:134万7200円


こうしてみると、如何に日本人の資産が成長していないかがわかります。


ちなみに、今の100万円は、現在の価値に直すと10年後にはこうなります。


日本:88万7000円
アメリカ:78万9000円
ドイツ:83万6600円

これは、10年後に日本で100万円提示したとして、今の88万円ちょっと分の物しか買えないことを意味します。


先ほどのシミュレーションと比較してみると、日本と他2カ国とは随分状況が違うと言うことになります。



シミュレーションが意味する事は



これは日本人が等しく金融資産を持っている前提でのお話なので、大概の方は日本のインフレ率にはついていけないのではないでしょうか。


実際最近も、ものの値段が上がったので生活は楽にならないというニュースも多いのではないでしょうか。


既に取り残されている人も出てき始めているのではないでしょうか。


これが、現金保有率の高い日本の家計がヤバいと考える最大の理由です。



まとめ



投資に資産をどこまで振り分けるかどうかは最終的には各自のリスク許容度と相談しながら決めるべきです。


ただ、何もしない事のリスクを、我々は良く認識した上で自らのライフプランや資産に向き合っていく必要があります。



この記事が何かのお役に立てば幸いです。

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