tsumiki証券がつみたて投資に最適かを考える

共感できるか、それ次第です

tsumiki証券はエポスカードでも有名な丸井グループの証券会社です。
クレジットカードでの積立投資に対応している、仕組みとしてはとても面白い仕組みを採用しています。
今回はこれが、tsumiki証券がターゲットにしている投資初心者層に対してどこまで有効なのかを考えます。



tsumiki証券概要

tsumiki証券の面白い所は、エポスカードでの積立投資に特化している事です。
他のネット証券会社にあるような、特定口座への入金といった概念はありません。
また、エポスカードのためのサービスのため、カード解約と同時に積立も解約、という徹底ぶりです。
投資において悩むであろうポイントを徹底的に省いている事が本サービスの大きな特徴となっています。


口座開設の方法

準備するものは以下の4つです。
  • スマートフォン
  • マイナンバー
  • 本人確認書類
  • エポスカード
この辺はネット証券と比較して手間には差がなさそうです。
エポスカードのIDでログインし、必要な情報を入力した後、郵送物を受け取って完了になります。
ここに限らず、最近はこの手の手続きは昔に比べずいぶん簡単になった印象ですね。


サービス概要

つみたてNISA前提

本サービスはつみたてNISA向けのサービスになります。
ですので、頻繁に売買をするような用途には向いていませんし、想定もされていません。
既に他でNISA口座を持っている人は特定口座のみでの口座開設もできますが、だったらわざわざ取り扱い商品も少ないここで口座を開き直す必要性は感じられないでしょう。

かわいいアクセサリー

電子上の取引で完結してしまいがちな証券取引を、アクセサリーからのアクセスを可能にしてみたり(オマモリ)と、工夫が見られます。
このオマモリ、QRコードが仕込まれていて、そこを読み込むと自サイトに飛べるようになっているようですが、普通のアクセサリーとしても中々可愛らしい仕上げになっています。


ポイントが貯まる

また、積立の年数に合わせて、エポスポイントが最大で年間買付金額の0.5%付与されるというのも地味にありがたい所ですね。
ただ、投資という行為にポイントを付与する、というのは証券会社側の利益を食い潰す行為なので、将来改悪の可能性がある事は意識しておいてもいいでしょう。


取り扱い商品は4つ

取り扱い商品は絞りに絞ったようで、こちらの4つだけです。

  • セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド
  • セゾン資産形成の達人ファンド
  • コモンズ30ファンド
  • ひふみプラス

それぞれの概要を見ていきます。

セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド

ベンチマーク:
①米国、欧州、日本、太平洋、新興国の5クラスの株式の投信。
それぞれのベンチマークはS&P500が2つ、MSCI系4つ、Bloomberg系3つ。
②米国、欧州、日本の債券投信
全てバンガードの投信。
①:②は大体1:1

信託報酬:
実質0.6%程度

純資産総額:
2018年11月12日現在で約1690億円

要するに、楽天VTIと同じくファンドオブファンズ方式です。
投資対象のファンドのベンチマークはS&P500など、抑えるところは抑えている印象です。
Bloomberg系の投信は私は買い付けた事はありませんが、このファンドが買い付けているものは時価総額の加重平均で算出されたインデックスを採用しているので、インデックスとしては問題ないでしょう。
ただ、投資対象が9個もあり、そのせいで手数料が高め、というのがたまにキズでしょうか。この辺はバランスファンドの宿命と言ってもいいでしょう。
純資産総額は2007年の設定以来伸び続けており、額も最近のeMAXIS  Slimシリーズと比較すると一桁違います。
ファンドとしては安定しているでしょうから、この高い手数料をどう考えるかがポイントになりそうです。


セゾン資産形成の達人ファンド

投資先:
各クラスに投資する11の投資信託。
グローバルバランスファンドと同じくファンドオブファンズ方式。
ベンチマークは特になし、セゾン投信が伸びると信じた割合で投資。

信託報酬:
実質1.35%程度

純資産総額:
600億円程度

パッシブっぽい雰囲気を醸し出していますが、これはれっきとしたアクティブファンドです。
投資先の投信も手数料1%超え連発で、売り文句も結局何が言いたいのかがわからない物が多い。
個人的にはあまり魅力を感じません。
S&P500やMSCI ACWI連動型のファンドで充分なのでは…
でも、それではここを選ぶ理由がないか…
何とも微妙な気持ちになります。
なぜ600億円も集まったのか…

コモンズ30ファンド

投資先:
コモンズ投信が今後の国際競争力や収益性が見込めると考える30企業株式。
ホンダ、日立、デンソーなどの有名どころから、SMC、堀場製作所、マキタ、クボタなど、ちょっと面白味のありそうな銘柄も。

信託報酬:
実質1.2%程度

純資産総額:
11月12日現在で167億円程度

収益の一部をNPO法人に寄付してみたり、投資家や投資先企業との対話を重視してみたりと。
さながら、有名企業版ひふみ投信、というのが私の第一印象です。
ゆるい、親しみやすい雰囲気を各所で醸し出していますが、これもれっきとしたアクティブファンドです。
コモンズ30のHPを見ると、TOPIXと比較すると、TOPIXが上がる時はそれ以上に上がり、下がる時は派手に負ける。
集中投資の場合は得てしてありうる事ですが、このファンドにもその傾向はあります。
投資先は企業の株価ではなく価値である、30年目線で一緒に資産を育てる、投資先企業と投資家の交流イベントも積極的に開催など、リターンだけでは測れないコモンズ30ならではのコンセプトに共感できるのであれば投資先として検討してもいいのかな、と感じた次第です。

ひふみプラス

投資先:
国内外の市場価格が割安と思われる上場株式。
レオスのファンドマネジャーのフィールドワークの末に選ばれた銘柄が組み入れられているのは割りかし有名な話です。

信託報酬:
実質1.357%

純資産総額:
10月運用レポートによると、5890億円

言わずと知れた超有名アクティブファンドで、足で稼いだ情報を元に銘柄選定をする、というのを前面に押し出しています。
顔が見える運用、というのもわかりやすいコンセプトかと思います。
今回の調整局面で強烈に売られたのか、純資産総額は6500億円辺りからの急落となっています。
アクティブファンドは元来市場平均と比較すると、勝てる時には大きく勝つし、負ける時は大きく負けます。
果たして受益者(あえて投資家とは言いません)の中でこれを理解している人が何人いるのか…
この事は後日改めて書きたいと思います。
本ファンドを運用するレオスキャピタルワークスの藤野氏の書籍はお金に関する基礎的かつ重要な事実を気づかせてくれる良書でした。


この事が縁で、今までアクティブファンドにはいい思い出が無かったのですが、寄付のような心境で僅かな額ですが毎月積み立てています。
私の例はいささか極端かもしれませんが、もし藤野氏はじめとしたレオスの想いに共感できるのであれば、投資先として検討してもいいのではないでしょうか。


tsumiki証券はつみたて投資先としては?

商品紹介が思いのほか長くなりましたが、クレカ払いのポイントプラス還元みたいなやり方は、投資の入り口としてはいいかな、と思います。
ただ、つみたて商品は手数料の安い、市場平均に連動する商品を選ぶのが基本です。
そう考えると、取り扱い商品はグローバルバランスファンドを除き、どれも初心者向きと言えるのかは疑問です。
アクティブファンドの場合は、ファンドの考え方や投資先をよくよく理解した上で、市場平均と比べるとジェットコースターのような基準価額乱高下を覚悟する必要があります。
その点から考えると、tsumiki証券で強いて選ぶとすれば、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド一択ではないでしょうか。
(それでも手数料は最安ではないですし、こちらこの辺で充分だと私は判断します)

まとめ

投資先を絞ってもらい、綺麗なアクセサリーも用意してもらい、スマホでポチッとやる以外は何も意識しなくてもいい。
特に投資未経験者の入り口としては、それなりに役割も需要もあるでしょう。
このコンセプトに共感できるのであれば、つみたてNISAの運用先として考えてもいいと考えます。
ただし、それを享受するためにはそれなりの手数料がかかる事を認識する必要があるでしょう。
当サイトとしては、積極的にはオススメはしませんが、もし周りでアドバイスを求められた場合は、4商品の目論見書をよく読む事だけでも伝えてあげるのがあいかと思います。
この記事が何かのお役に立てれば幸いです。


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